BlockStreamはなぜ画期的か


BlockStream がシリーズAで5500万ドル(約60億円)調達した。これにはデジタルガレージも参加している。記事にある通り、Blockstream は「サイドチェーン」というオープンプラットフォーム技術を開発している。これはビットコインを中心とした、ブロックチェーン関連サービスを統合する技術だ。その概念図は以下の通り。

2016年5月現在においては、特にビットコインのペッグ機能が強調されている(論文及び動画がそれに詳しい)。これがどう画期的なのか、具体例を交えて説明する。
(注:手数料及び経過時間はわかりやすくするためにあえて具体的な値を記載している。現在又は将来の技術水準でこれらの値が実現できると主張するものではない)

BlockStream がない場合

『今、矢澤さんと西木野さんという二人の人がいる。矢澤さんはビットコインを保有しており、西木野さんはイーサリアム(仮想通貨の一種)を保有している。二人共他の仮想通貨は持っていない。西木野さんは矢澤さんにピアノを弾いてあげる約束をしており、矢澤さんはそれに対し100ビットコインの謝礼を渡すつもりである。ビットコインとイーサリアムは互換性がないので、そのままでは渡せない。そこで、矢澤さんは一度イーサリアムを日本円に変換し、さらに日本円をイーサリアムに変換して西木野さんのウォレットに振り込んだ。当初用意していた額は100ビットコインだったが、仮想通貨と現実通貨間の変換コストは高いので、最終的に渡せた金額は90ビットコイン相当のイーサリアムとなった。仮想通貨と日本円間の変換は手間がかかる。それを二回行ったので、変換のやり方を調べる時間も含め送金完了まで1時間かかった。』

BlockStream がある場合

『前述の例と同様、矢澤さんはそれに対し100ビットコインの謝礼を渡すつもりである。ビットコインとイーサリアムは共にサイドチェーンに変換できるので、矢澤さんはまず手持ちのビットコインをサイドチェーンに変換し、西木野さんに転送する。受領を確認した後、西木野さんはサイドチェーンをイーサリアムに変換した。当初用意していた額は100ビットコインで、仮想通貨と現実通貨間の変換コストは安いので、最終的に渡せた金額は99ビットコイン相当のイーサリアムになった。サイドチェーンは他の仮想通貨に容易に変換できるので、変換のやり方をいちいち調べる必要はなく、1分で送金が完了した。』

上記二つを見比べればわかる通り、サービスの本質は単純で、「より易しく、より安く、より早く決済が行える」ことである。先ほどの図にある通り、将来的にはサイドチェーンの内部で契約や権利登記を行えるようにする構想をBlockStream は持っている。あらゆる財産権の管理及び移転を統合することがBlockStream のひとまずの目標であろう。

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jiyu

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